映画「アイネクライネナハトムジーク」感想レビュー

出典：映画「アイネクライネナハトムジーク」公式サイト

映画「アイネクライネナハトムジーク」ネタバレ無し感想

伊坂幸太郎、唯一の恋愛小説の実写化ということで注目をしていました。

ハッピーでエネルギッシュな恋愛映画、というよりは静かな日常の中で、ひょっとしたら起こりそうな小さな出来事にフォーカスをしており、劇的なことは何も起こりません。

ただその分、人との出会いや別れの理由がリアルで胸が温かくなるような映画でした。

原作では登場人物が多く、各エピソードに伏線が張り巡らされているため、どう映像化されるのだろうと思っていましたが、そこは今年「愛がなんだ」でも注目された今泉監督がキレイにまとめてくれていました。

素敵な恋愛群集劇になっていたと思います。

演者それぞれの自然な演技が映画を支えています。

特に主役の三浦春馬さん多部未華子さんは共演回数も多いこともあり、並んでいてとてもしっくりくる、長年連れ添ったカップル感がでていました。

普段はカッコいい三浦さんがちゃんと冴えない男に見えるのもすごいです。

「出会ったそのものの奇跡」ではなく「その時、誰と出会ったのか」「時を経てみて本当にその人で良かったのか」映画を通して問いかけてきます。

見終わった後は自分の周りの人との出会いを思い返してみたくなりました。ぜひ皆さんも、自身の大切な人と一緒に見てみて欲しいです。